カラヤンのザルツブルク復活祭音楽祭―誕生の背景と黄金時代の全記録

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1967年にヘルベルト・フォン・カラヤンが創設したザルツブルク復活祭音楽祭。ベルリン・フィルを中心に、ワーグナーの楽劇や大規模な管弦楽・合唱作品が上演され、カラヤンとベルリン・フィルの黄金時代を象徴する舞台のひとつとなりました。ここでは音楽祭誕生の背景と、1967年から1970年代までの演奏記録を紹介します。

カラヤンのザルツブルク復活祭音楽祭――誕生の背景と黄金時代の全記録

ザルツブルク復活祭音楽祭とは

ザルツブルク復活祭音楽祭(Salzburger Osterfestspiele)は、カラヤンが1967年に創設した音楽祭です。 毎年夏に開催される「ザルツブルク音楽祭」とは別の音楽祭で、復活祭(イースター)の時期に開催されます。

カラヤンは夏のザルツブルク音楽祭でも長年重要な役割を果たしていましたが、1967年には自ら新しい音楽祭を創設しました。 その芸術的な中心となったのが、カラヤンが首席指揮者を務めていたベルリン・フィルです。

1967年、カラヤンが創設

第1回ザルツブルク復活祭音楽祭は1967年に開催されました。 大きな特徴となったのが、ベルリン・フィルがオーケストラ・ピットに入り、本格的な舞台オペラを演奏したことです。

最初の中心演目として選ばれたのは、ワーグナーの楽劇《ワルキューレ》でした。 その後、《ラインの黄金》《ジークフリート》《神々の黄昏》へと続き、カラヤンとベルリン・フィルによるワーグナー上演が復活祭音楽祭初期の大きな柱となっていきます。

オペラだけでなく、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、モーツァルト、バッハなどの管弦楽・合唱作品も演奏され、ベルリン・フィルの演奏能力を存分に発揮できる音楽祭へと発展していきました。

カラヤンとベルリン・フィルの黄金時代を象徴する舞台

1960年代後半から1970年代は、カラヤンとベルリン・フィルの関係が最も充実していた時代のひとつです。 レコード録音や世界各地への演奏旅行と並び、ザルツブルク復活祭音楽祭も両者の活動を象徴する重要な舞台となりました。

ベルリンでの演奏活動だけでなく、ザルツブルクでオペラ、管弦楽、合唱作品まで幅広く取り上げたことによって、カラヤンは指揮者だけでなく、音楽祭全体を構想するプロデューサーとしても大きな役割を果たしました。

こうしたザルツブルクでの活動を含め、1960~70年代の黄金時代から1980年代の対立、1989年の辞任まで、 カラヤンとベルリン・フィルが築いた黄金時代とその歴史 については別記事で詳しく紹介しています。

ザルツブルク復活祭音楽祭の演奏記録

ここからは、音楽祭が始まった1967年から、黄金時代の1970年代までの主な演奏記録を紹介します。

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西暦
プログラム
1967年ワーグナー:楽劇《ワルキューレ》
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第1番、
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番
バッハ:ヴァイオリン協奏曲第2番
バッハ:管弦楽組曲第2番
ブルックナー:交響曲第8番
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
1968年ワーグナー:楽劇《ラインの黄金》
ワーグナー:楽劇《ワルキューレ》
ベートーヴェン:《コリオラン》序曲
ベートーヴェン:交響曲第6番《田園》
ベートーヴェン:交響曲第7番
ブラームス:ドイツ・レクイエム
1969年ワーグナー:楽劇《ジークフリート》
ワーグナー:楽劇《ラインの黄金》
モーツァルト:ディヴェルティメント第17番
ブルックナー:交響曲第7番
ハイドン:オラトリオ《天地創造》
1970年 ワーグナー:楽劇《神々の黄昏》
バルトーク:弦楽器・打楽器とチェレスタのための音楽
ブラームス:交響曲第1番
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番
ブルックナー:交響曲第9番
モーツァルト:レクイエム
ヴェルディ:テ・デウム
1971年ベートーヴェン:歌劇《フィデリオ》
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》
モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》
ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》
ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱》
1972年 ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》
ストラヴィンスキー:バレエ《ミューズの神の率いるアポロ》
ブラームス:交響曲第2番
モーツァルト:交響曲第39番
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ラヴェル:バレエ《ダフニスとクロエ》第2組曲
バッハ:マタイ受難曲
1973年ワーグナーの楽劇《ラインの黄金》
ベートーヴェン:交響曲第4番
ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》
ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》
モーツァルト:戴冠式ミサ曲
ヴェルディ:テ・デウム
1974年バッハ:ミサ曲ロ短調
ワーグナー:楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
チャイコフスキー:交響曲第5番
モーツァルト:ディヴェルティメント第15番
R.シュトラウス:家庭交響曲
1975年プッチーニ:歌劇《ボエーム》
ワーグナー:楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》
ドヴォルザーク:交響曲第9番《新世界より》
ラヴェル:ボレロ
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
1976年ワーグナー:歌劇《ローエングリン》
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番
シューマン:交響曲第4番
モーツァルト:交響曲第39番
R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストゥラはかく語りき》
ヴェルディ:レクイエム
1977年マーラー:交響曲第6番
ブルックナー:交響曲第5番
バッハ:マタイ受難曲
ヴェルディ:歌劇《トロヴァトーレ》
1978年ベートーヴェン:歌劇《フィデリオ》
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
ベートーヴェン:交響曲第3番《英雄》
ヴェルディ:歌劇《トロヴァトーレ》
ブラームス:ドイツ・レクイエム
1979年ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
ヴェルディの歌劇《ドン・カルロ》
ブルックナー:交響曲第7番
ドヴォルザーク:交響曲第8番
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲《展覧会の絵》
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