カラヤン&ベルリン・フィルの黄金時代の研究サイト。カラヤンファンの私がカラヤンとドイツの名門ベルリンフィルの素晴らしさお伝えします。

1977年普門館 ベートーヴェン・チクルスがCD化

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すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、1977年東京・普門館で行われたカラヤン&ベルリン・フィルのベートーヴェンチクルス、この音源がFM東京に良好な状態で保存されていたとのことでFM東京40周年記念として、2010年9月に発売されました。1970年代には79年にも普門館でコンサートを行っておりますが、今回は77年もので、ベートーヴェンオンリー(ただし、交響曲のみ)です。

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とにかく久しぶりに鼻息の荒くなるようなビッグニュースに私のみならず、カラヤンファンであれば誰もが興奮を抑えられないことでしょう。

実は最近私自身もCD離れになってまして、あまりCDを購入してませんでしたが、今回は2番と8番を除いて全て買いました。

◆あまりに酷い第7番のミス

第7番の第一楽章初めのオーボエの歴史的ともいえる致命的ミスはあまりにも痛い。譜面を読み落としたようでありましたが、オケとの音がズレまくった。最初からこれでは、聴くのが嫌になるほどだった。

実はこの時のオーボエ奏者はローター・コッホではなく若手奏者が担当したらしいのですが、極度の緊張のあまりこのようなミスを犯したらしい。

カラヤンは動揺しなかったらしいが、聴衆は相当驚いたようです。「展覧会の絵」のトランペットのミスよりも遥かにひどい。

自分のパートの譜面だけ見ているのか、他のパートの音が全く耳に入っていないのか?これは完全に頭の中が真っ白になっています。

とにかくそれほど極度に緊張していたようです。

世紀の大指揮者カラヤン、世界最高峰のオケ、ベルリンフィル、そしてお得意様である日本の耳の肥えた聴衆・・・・やっぱりコッホが吹けばよかったか・・・・

これでは演奏後、他の楽団員も落胆したことでしょう。

1楽章ではこのようなミスがありましたが、2楽章ではまるで1楽章のミスがなかったかのようにオケは落ち着いた重厚ある演奏をします。

なおティンパニーはヴェルナー・テーリヒェンが2、4、7、8番を担当、残りをフォーグラーが叩いていますが、テーリヒェンの7番4楽章も秀逸です。彼のティンパニーはメリハリがあって力強い演奏ですが、どちらかと言えば私はフォーグラーの方が好みです。

◆第九の録音機材トラブル

解説書に記載があったので若干流用させていただくと、第九本番直前に録音機材トラブルが生じ、収録用のアンプがお陀仏となったらしい。ではこの音源はなにかというと、ソニーベータマックス・ビデオカセットレコーダーに繋がれていたメインマイク1本で録音したものなのです。1本です。

第九は声楽もあるので、複数のマイクで音を拾い、バランスを考えて編集するのが普通のようですが、マイク1本ではそれをできるわけがない。第4楽章では著しい音のアンバランスが生じてしまい、修正にも限界があったようです。

しかし、実際に聴いてみると確かにオケと声楽とのバランスが悪いように思えるが、もっと酷いかと思った。もちろん可能な限りの修正は施されている状態ではあるが、 オーボエのミスに比べると酷いという印象は全く受けなかった。 カラヤンは演奏終了後この第九の演奏をかなり気に入っていたようです。是非聴いてみて頂きたいですね。

◆さいごに

演奏はやはり70年代の脂の乗り切ったダイナミックな演奏でした。この時期のカラヤンとベルリンフィルの来日コンサートは現在とは比較にならないほどの話題性、そして抑えられない程の興奮があったことだと思います。行けた方は一生の思い出になったことでしょうね。

私は当時小学校5年生で普門館から自転車で15分ぐらいのところに住んでおりましたが、クラシックには全く興味がなく、そもそも行けるお金もありませんでしたが、それでもこの音源を33年もたった現在聴けることに大変喜びを感じています。

できたら映像で見たいものですが、どうでしょう。今後DVDとして出ますかね?

いやーそれにしても、お宝ものがチマチマ出ますね。今後も楽しみです。

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