カラヤン&ベルリンフィルおすすめ名盤(DVD)

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カラヤンによる名演の数々を収めたDVDコレクション。戦後の録音から映像作品まで――彼が築いた音楽世界を、当時の指揮ぶりやオーケストラの響き、その熱気まで、余すところなく味わうことができます。初めてカラヤンに触れる人も、長年のファンも、時代の壁を越えて“本物の音と映像”に出会える一枚です。

カラヤン&ベルリンフィルおすすめ名盤(映像関係)

カラヤンは1950年代後半から早くも映像作品の制作に取り組んでいました。

そして1960年代後半から1970年代にかけては、ユニテルという制作会社によって多数の映像作品が制作されました。その後1980年代になると、ソニーによる映像作品も数多くリリースされています。

映像作品では、音だけでは味わえない指揮姿や楽員の演奏風景、ホールの雰囲気まで見ることができます。実際のコンサートホールにいるような感覚で楽しめるのも大きな魅力です。

なお、こちらでは映像作品を紹介しています。CDについては下の記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。

カラヤンの名演はDVDやLDだけでなく、CDやLPレコードでも数多く残されています。 特にベートーヴェン交響曲全集、ブラームス交響曲全集、チャイコフスキー、R・シュトラウスなどは、映像作品とあわせてレコード時代から人気の高い録音です。

ご自宅に古いカラヤンのLP盤、箱入り全集、帯付きの日本盤などが残っている場合は、処分する前に一度状態を確認しておくと安心です。 レコードを売る前に見ておきたいポイントは、 カラヤンのレコード買取ガイド でまとめています。

ユニテルのカラヤン&ベルリンフィル ベートーヴェン交響曲全集

カラヤン ベルリンフィル ベートーヴェン交響曲全集 映像

私が学生だった頃にあるクラシック批評本を見て、ぜひ欲しいと思ったのが1960年代から1970年代にかけて作られたユニテルのベートーヴェン交響曲全集でした。

その本によれば、この全集はすべてのレコーディングを上回る最高傑作のように書かれていたのを覚えています。

それを読んだ私は、その映像を見たくて見たくてたまりませんでした。

それまでは、カラヤンやベルリンフィルの演奏といえばCDやレコードで聴くしかなかったからです。

世界最高峰と言われたベルリンフィル黄金時代のスタープレイヤーたちを、この目で見てみたかった。

日本公演に行けば生の演奏を見られるのですが、当時大学生だった私はチケットを買うお金もなく、またチケットを入手するのも至難の業でした。

そして、その全集がビデオCDのような形で製品化されていることを知った私は、秋葉原の石丸電気に行ったのです。

ソフトは販売されていたのですが、再生するプレイヤーはすでに技術的に古い機器らしく、店員からは勧められませんでした。

というのも、このプレイヤーで再生できるソフトは今後ほとんど出ないという話だったからです。

それで結局諦めてしまったのですが、翌年、カラヤン死去後にレーザーディスクとして販売されることになり、飛び上がるほど喜んだのを覚えています。

当時話題となったパイオニアのレーザーディスク110(ヒャクトウ)を買って、ソフトの発売を心待ちにしていました。

そして予約したソフトが発売されるとすぐに買いに行き、レーザーディスクで再生した時のドキドキ感は今でも忘れられない思い出です。

まず驚いたのは第3番と第7番。ベルリンのCCCスタジオで収録されたもので、フーゴ・ニーベリングの演出によりオーケストラを3つのブロックに分け、傾斜のきつい雛段に楽員たちを配置して演奏させます。

音声と映像が別撮りなのは少し残念ですが、映像は非常に大胆で、演奏も申し分ない出来です。

地震がほとんどないドイツだからできることでしょうね。地震大国の日本でこれをやって、収録中に大地震が来たらかなり怖そうです。

第4番、第5番はフィルハーモニーでの映像。観客はエキストラのようですが、特に奇抜な演出はなく、自然なライブ感覚で楽しめます。

第2番、第8番もCCCスタジオで収録されていますが、第3番、第7番とは違って舞台はフラットです。

そして第6番「田園」。こちらもフーゴ・ニーベリングによる凝った演出で、床面の色が楽章によって変化する仕掛けが施されています。

第1番はベルリンのUFAフィルムスタジオで収録。演出はアルネ・アルンポムが担当しています。

第9番は、このレーザーディスクでは1978年のライブに差し替えられていました。その後、1970年収録の第九もリリースされています。

チャイコフスキー交響曲第4番・第5番

カラヤン チャイコフスキー交響曲第4番 第5番 映像

チャイコフスキー交響曲第4番と第5番のライブ。ベルリン・フィルハーモニーでの収録です。

確か1991年頃にレーザーディスクで買ったものです。秋葉原の石丸電気で買いましたが、もうあれからずいぶん時間が経ちました。

ちなみに第6番「悲愴」は、ワイセンベルクとのピアノ協奏曲とカップリングされました。

第6番は演出の多い映像ですが、この第4番と第5番はライブ形式なので自然なカメラワークが魅力です。

チャイコフスキーの第4番は10代の頃に強烈にハマった曲で、ベルリンフィルだけでなく、ウィーンフィルやオスロフィル、レニングラードフィルなど世界のさまざまな演奏を聴きました。

寂しげな第1楽章と激しい第4楽章が特に印象的です。

1970年代に収録されたチャイコフスキーの後期三大交響曲は、どれもカラヤン&ベルリンフィルの充実期を伝える映像です。

同時期に収録されたブラームス交響曲全集と並んで、黄金時代のベルリンフィルを映像で楽しめる作品だと思います。

ベートーヴェン「運命」・ドヴォルザーク「新世界より」・シューマン交響曲第4番

カラヤン 運命 新世界より シューマン交響曲第4番

1966年に収録されたもので、カラヤンの映像作品の中では初期にあたります。映像はモノクロです。

「運命」と「新世界より」はベルリンフィル、シューマンの交響曲第4番はウィーン交響楽団。

フランス人映画監督アンリ=ジョルジュ・クルーゾのもとで制作され、ベルリンとウィーンのフィルム会社のアトリエで収録されました。

1970年代の映像作品を多く見てからこの作品を見ると、シュピーラーやボルヴィツキーなど多くの楽員がかなり若く見えます。

また、フルトヴェングラー時代から在籍していたオーボエのカール・シュタインスなど、往年のベルリンフィルの楽員を見ることができるのも貴重です。

シュタインスは1949年から1981年までベルリンフィルで活躍しました。

「運命」と「新世界より」は、どちらも非常に迫力のある演奏です。

カラヤンが黒いポロシャツの襟を立てて指揮しているという、後年とは少し違った姿を見ることができるのも面白いところです。

スタジオのスペースのせいか、楽員たちがかなり密集しているように見えるのも、この時代の映像ならではです。

ウィーン交響楽団によるシューマンも非常にダイナミックな演奏です。

ブラームス交響曲全集

1960年代から1970年代にかけて制作されたカラヤンの交響曲映像には、ベートーヴェン、チャイコフスキー、ブルックナー、シューマン、そしてブラームスなど数多くの作品があります。

このブラームス交響曲全集は、その中でも非常に格調高い映像作品に仕上がっています。

すべてベルリン・フィルハーモニーでのライブ形式による収録ですが、観客にはエキストラを使用しているため、客席からの雑音などはありません。

カラヤンは1960年代頃から映像収録を本格化させ、さまざまな形式を試しています。

その中でも、ホールでのライブ形式+観客はエキストラという方式は、自然な演奏風景と映像作品としての完成度を両立しやすかったのではないでしょうか。

カラヤン得意のブラームスだけあって、どの交響曲も重厚感のある演奏です。

そして映像で見ると、カラヤンの指揮姿そのものも大きな見どころになります。

コンマスはレオン・シュピーラー。交響曲第1番第2楽章のソロも聴きどころです。

チェロのハインリヒ・マヨウスキーをはじめ、黄金時代のベルリンフィルを支えた奏者たちの姿を見ることができます。

当時は各セクションに名手がそろっていました。音だけでなく、その奏者たちの演奏姿を確認できることも映像作品ならではの魅力です。

カラヤンの管弦楽名演集

カラヤン 管弦楽名演集

ユニテル制作のカラヤン管弦楽名演集。

1978年のベルリンフィル・ジルベスターコンサートのライブ映像に、1975年収録の「タンホイザー」序曲と「魔弾の射手」序曲をカップリングしたものです。

収録時期が違うため映像の質にも違いがあります。

収録曲は次の通りです。

ヴェルディ:歌劇《運命の力》序曲
ビゼー:《アルルの女》より〈パストラール〉〈間奏曲〉〈ファランドール〉
リスト(ドップラー編):ハンガリー狂詩曲第2番
ベルリオーズ:劇的物語《ファウストの劫罰》より〈ラコッツィ行進曲〉
マスカーニ:歌劇《友人フリッツ》間奏曲
スッペ:歌劇《軽騎兵》序曲
ウェーバー:歌劇《魔弾の射手》序曲
ワーグナー:歌劇《タンホイザー》序曲

「魔弾の射手」「タンホイザー」は1975年収録、それ以外は1978年のジルベスターコンサートです。

すべてカラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。

1978年のジルベスターは実際のコンサートなので、やはり臨場感があります。

有名な序曲や管弦楽曲が次々に登場するため、カラヤンの映像作品を気軽に楽しみたい方にも向いている一枚です。

バッハ:管弦楽組曲第2番・ブランデンブルク協奏曲第3番

カラヤン バッハ 管弦楽組曲 ブランデンブルク協奏曲

カラヤンがベルリンフィルと収録した、バッハの管弦楽組曲第2番、ブランデンブルク協奏曲第3番です。

管弦楽組曲第2番ではフルートも大きな聴きどころになります。

後年のジェームズ・ゴールウェイとは異なる、カールハインツ・ツェラーの落ち着いた音色を聴くことができます。

1960年代の映像なので、ツェラーやチェロのボルヴィツキーなどもまだ若い姿です。

カラヤン時代を支えたベルリンフィルの奏者たちによる手堅い演奏を堪能できます。

そして、この映像ではカラヤン自身がオルガンを演奏することでも知られています。

収録場所については明確ではありませんが、時期やセットなどからスイスのサンモリッツ周辺で収録された可能性も考えられています。

カラヤンは1960年代から積極的に映像作品を残しました。半世紀以上前のベルリンフィルを映像で見ることができること自体、非常に貴重です。

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(アレクシス・ワイセンベルク)

カラヤンとベルリンフィルはソリストとの共演映像も数多く残しています。

その中でも注目したいのが、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番です。

1973年9月、本拠地ベルリンのフィルハーモニーで収録され、ピアノはアレクシス・ワイセンベルクが担当しました。

ワイセンベルクとは1967年にチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番でも共演しています。

ワイセンベルクは1950年代半ばから約10年間、演奏活動から距離を置いた時期がありましたが、1966年に本格的に復帰。

その後、カラヤン&ベルリンフィルとの共演を重ね、世界的ピアニストとしての地位を確立していきました。

世界最高峰のオーケストラとソリストが共演する様子を、音だけでなく映像でも楽しめる貴重な作品です。

ブラームス:ドイツ・レクイエム(1978年)

カラヤン ブラームス ドイツレクイエム 1978

1978年3月22日、ザルツブルク復活祭音楽祭の祝祭大劇場で演奏されたブラームスの「ドイツ・レクイエム」です。

コンマスはミシェル・シュヴァルベ。

ソリストはグンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ)、ホセ・ヴァン・ダム(バス)。合唱はウィーン楽友協会合唱団です。

ライブ収録なので、スタジオ作品のような演出的な映像ではなく、実際の演奏会そのものを楽しむことができます。

少し薄暗い祝祭大劇場の雰囲気も、「ドイツ・レクイエム」という作品によく合っています。

カラヤンは指揮棒を持たず、手だけでオーケストラと合唱をコントロールしています。

ベルリンフィルの各セクションにも注目です。

ヴィオラの土屋邦雄氏の姿も確認できますし、フルートではアンドレアス・ブラウが美しい音を聴かせます。

ベルリンフィル自慢のチェロセクションも素晴らしく、映像で見ることでオーケストラ全体の厚みがより伝わってきます。

70歳のカラヤンと、充実期にあったベルリンフィルの演奏を映像で味わえる重要な作品です。

カラヤンはベルリンフィルと何度か「ドイツ・レクイエム」を録音しています。録音記録は当サイトの録音検索でも確認できます。

カラヤンの映像作品は黄金時代のベルリンフィルを見る貴重な記録

カラヤンの映像作品の魅力は、単に名演奏を聴けるだけではありません。

シュピーラー、シュヴァルベ、コッホ、ライスター、ゴールウェイ、ツェラー、ブラウ、ボルヴィツキーなど、当時のベルリンフィルを支えた名奏者たちの演奏姿を実際に見ることができます。

1960年代にはスタジオを使った実験的な映像制作、1970年代にはベルリン・フィルハーモニーやザルツブルクでのライブ形式など、映像制作そのものの変化を見ることができるのも面白いところです。

現在ならDVDやBlu-rayだけでなく、さまざまな形で再発売されている作品もあります。

CDで気に入った演奏があれば、同じ曲の映像作品も探してみると、カラヤン&ベルリンフィルの世界をさらに深く楽しめると思います。

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