ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団に日本人奏者はいる?現在の日本人メンバーを紹介
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団には日本人奏者がいるのでしょうか。2026年現在、第1・第2ヴァイオリンに日本人や日本にゆかりのある奏者が複数在籍し、副コンサートマスターや第2ヴァイオリン首席も務めています。
ゲヴァントハウス管弦楽団の日本人・日本ゆかりの現役奏者
ドイツ・ライプツィヒを本拠地とするライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団。
1743年に始まった長い歴史を持ち、メンデルスゾーンをはじめ、多くの作曲家や指揮者と深い関係を築いてきたオーケストラです。
テレビ放送やコンサート映像を見ていて、「ゲヴァントハウス管弦楽団に日本人奏者はいるの?」「日本人らしいヴァイオリン奏者が映っていたけれど誰?」と気になった人もいるでしょう。
2026年現在、ゲヴァントハウス管弦楽団には、日本人および日本にゆかりのある現役奏者が複数在籍しています。
第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリンの双方で活動しており、副コンサートマスターや第2ヴァイオリン首席を務める奏者もいます。
現在在籍する日本人・日本ゆかりの奏者一覧
| 奏者 | 担当 |
|---|---|
| 大橋香奈 | 第1ヴァイオリン・副コンサートマスター |
| 宇野由樹子 | 第1ヴァイオリン |
| 冨安美穂 | 第2ヴァイオリン首席 |
| 赤坂加奈 | 第2ヴァイオリン |
| 田島綾乃 | 第2ヴァイオリン |
ゲヴァントハウス管弦楽団に日本人奏者はいる?
はい。
2026年現在、第1ヴァイオリンには大橋香奈さんと宇野由樹子さん、第2ヴァイオリンには冨安美穂さん、赤坂加奈さん、田島綾乃さんが在籍しています。
特に冨安美穂さんは第2ヴァイオリン首席、大橋香奈さんは副コンサートマスターとして公式メンバー一覧に掲載されています。
なお、大橋香奈さんはスコットランド生まれ、オーストラリア育ちで、公開プロフィールだけでは日本人・日系人であることを明確に確認できません。
そのため、この記事では「日本人」と断定せず、日本のファンから名前が注目されやすい日本ゆかりの奏者として紹介します。
大橋香奈|第1ヴァイオリン・副コンサートマスター
大橋香奈(Kana Ohashi)さんは、ゲヴァントハウス管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者で、副コンサートマスター(Associate Concertmaster)を務めています。
スコットランドに生まれ、4歳からオーストラリアで育ちました。
若い頃からオーストラリアでヴァイオリンを学び、National Young Concerto CompetitionやDorcas McClean Travelling Awardなどで実績を重ねています。
18歳でInternational ABRSM Scholarshipを受けてイギリスへ渡り、Royal Northern College of Musicで研鑽を積みました。
ソリストとして、
- Orchestra Victoria
- Queensland Symphony Orchestra
- Manchester Camerata
- Christchurch Symphony Orchestra
などと共演しています。
2018年からライプツィヒに拠点を移し、ゲヴァントハウス管弦楽団で活動しています。
現在の公式メンバー一覧では、第1ヴァイオリンのAssociate Concertmasterとして掲載されています。
また、2018年には東日本大震災の津波流木から作られたヴァイオリンを用いた慈善演奏会にも参加しています。
宇野由樹子|第1ヴァイオリン
宇野由樹子(Yukiko Uno)さんは、1995年に岐阜県岐阜市で生まれた日本人ヴァイオリニストです。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校で学んだ後、ヨーロッパへ渡りました。
ザルツブルク・モーツァルテウム大学ではPierre Amoyal、Rainer Schmidt両氏に学び、学士課程を修了。
その後、バーゼル音楽院でRainer Schmidt氏に師事して修士課程を修了しました。
さらにライプツィヒ音楽演劇大学でも研鑽を積んでいます。
国際コンクールにも参加し、ソロや室内楽の分野でも活動してきました。
現在はゲヴァントハウス管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者として在籍しています。
公式メンバー一覧にも第1ヴァイオリンのtutti奏者として掲載されています。
冨安美穂|第2ヴァイオリン首席
冨安美穂(Miho Tomiyasu-Palma Marques)さんは、ゲヴァントハウス管弦楽団の第2ヴァイオリン首席を務める日本人ヴァイオリニストです。
東京出身で、日本で音楽を学んだ後にヨーロッパへ渡りました。
そして1995年にゲヴァントハウス管弦楽団へ加入しています。
楽団公式の2023年のインタビューでは、冨安さん自身がゲヴァントハウス管弦楽団で最初の日本人奏者だったことを振り返っています。
加入当時は、旧東ドイツのオーケストラで日本人奏者が活動すること自体がまだ珍しい時代でした。
現在の公式メンバー一覧では、Konzertmeisterin 2. Violineとして掲載されています。
第2ヴァイオリン・セクションをまとめるポジションで、2026年時点では在籍30年を超えることになります。
赤坂加奈|第2ヴァイオリン
赤坂加奈(Kana Akasaka)さんは、ゲヴァントハウス管弦楽団の第2ヴァイオリン奏者です。
現在の公式メンバー一覧では、2nd Violin tuttiとして掲載されています。
また、ゲヴァントハウス管弦楽団とライプツィヒ音楽演劇大学が共同運営するメンデルスゾーン・オーケストラ・アカデミーの修了生でもあります。
アカデミーで経験を積んだ後、そのままゲヴァントハウス管弦楽団のメンバーとなった奏者の一人です。
現在は第2ヴァイオリン・セクションの一員として活動しています。
田島綾乃|第2ヴァイオリン
田島綾乃(Ayano Tajima)さんも、ゲヴァントハウス管弦楽団で活動するヴァイオリン奏者です。
現在の公式メンバー一覧では、赤坂加奈さんと同じく第2ヴァイオリンのtutti奏者として掲載されています。
公式サイトでは詳しい個人プロフィールが公開されていないため、経歴については確認できる範囲にとどめます。
第2ヴァイオリンは、第1ヴァイオリンとの掛け合いや内声、和声などを担い、オーケストラ全体の響きを支えるセクションです。
第1ヴァイオリンには大橋香奈と宇野由樹子
現在の第1ヴァイオリンには、大橋香奈さんと宇野由樹子さんが在籍しています。
- 大橋香奈:副コンサートマスター
- 宇野由樹子:第1ヴァイオリン tutti
大橋さんは第1ヴァイオリン前方でコンサートマスターを補佐するポジションを務めています。
宇野さんは日本出身の現役メンバーとして、第1ヴァイオリン・セクションで活動しています。
第2ヴァイオリンには日本人奏者が3人在籍
特に日本人奏者が多いのが第2ヴァイオリンです。
- 冨安美穂:第2ヴァイオリン首席
- 赤坂加奈:第2ヴァイオリン
- 田島綾乃:第2ヴァイオリン
冨安さんは1995年から在籍し、第2ヴァイオリンを率いるポジションを務めています。
その後も赤坂さん、田島さんらが加わり、現在では複数の日本人奏者が同じセクションで活動しています。
冨安美穂はゲヴァントハウス管弦楽団初の日本人奏者
ゲヴァントハウス管弦楽団と日本との人的な関係を考えるうえで、冨安美穂さんの存在は重要です。
楽団公式インタビューによれば、冨安さんが1995年に加入した当時、同楽団初の日本人奏者でした。
冨安さんは、旧東ドイツのオーケストラはそれ以前の日本人音楽家にとって入りにくい存在だったという趣旨の回想もしています。
その後ゲヴァントハウス管弦楽団の国際化が進み、現在ではさまざまな国や地域の奏者が在籍しています。
ゲヴァントハウス管弦楽団とは
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の歴史は、1743年に始まった「Großes Concert」にさかのぼります。
1781年にライプツィヒの織物商会館「ゲヴァントハウス」を演奏会場として使用するようになり、現在の名称につながりました。
特に知られているのが、作曲家フェリックス・メンデルスゾーンとの関係です。
メンデルスゾーンは1835年に第5代ゲヴァントハウス・カペルマイスターに就任し、楽団の演奏活動に大きな影響を与えました。
その後も、
- アルトゥール・ニキシュ
- ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
- ブルーノ・ワルター
- フランツ・コンヴィチュニー
- クルト・マズア
- ヘルベルト・ブロムシュテット
- リッカルド・シャイー
らがゲヴァントハウス・カペルマイスターを務めてきました。
現在のゲヴァントハウス・カペルマイスターはアンドリス・ネルソンス
現在はアンドリス・ネルソンスが第21代ゲヴァントハウス・カペルマイスターを務めています。
ネルソンスは2018年に就任し、2026年現在も楽団を率いています。
さらに楽団側は、現在の契約終了後も2032年まで任期を延長する方針を発表しています。
ボストン交響楽団との共同プロジェクトなどにも取り組み、両楽団の交流を進めています。
3つの場所で演奏する独特のオーケストラ
ゲヴァントハウス管弦楽団には、一般的なコンサート・オーケストラとは少し異なる特徴があります。
同じ楽団員が、
- ゲヴァントハウスでの交響楽コンサート
- ライプツィヒ歌劇場のオペラ公演
- 聖トーマス教会での演奏
を担当しています。
コンサート、オペラ、教会音楽という異なる分野を一つのオーケストラが継続的に担っている点が特徴です。
日本公演の歴史も長い
ゲヴァントハウス管弦楽団は、日本とも長い関係を持っています。
楽団公式記録によると、最初の日本公演は1960年でした。
その後も何度も日本を訪れ、2023年のアジアツアー時点では、東京だけでも90回を超える公演を行ってきたと楽団が紹介しています。
冨安美穂さんも1999年の日本ツアーについて、ヘルベルト・ブロムシュテット指揮で日本各地を回った思い出を公式インタビューで語っています。
テレビや映像ではヴァイオリン・セクションにも注目
ゲヴァントハウス管弦楽団をテレビ放送や配信映像で見る機会があれば、ヴァイオリン・セクションにも注目してみてください。
第1ヴァイオリンには大橋香奈さん、宇野由樹子さん、第2ヴァイオリンには冨安美穂さん、赤坂加奈さん、田島綾乃さんが在籍しています。
ただし、オーケストラでは公演ごとに出演メンバーや配置が変わるため、全員がすべての公演に出演するわけではありません。
特定の演奏会について確認したい場合には、その公演のプログラムや公式情報を見るのが確実です。
ベルリン・フィルにも日本人奏者が在籍
ドイツの主要オーケストラでは、ゲヴァントハウス管弦楽団以外にも日本人奏者が活動しています。
ベルリン・フィルの現在・歴代の日本人団員についてはこちらの記事で紹介しています。
まとめ|ゲヴァントハウス管弦楽団では複数の日本人奏者が活動
2026年現在、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団では、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンに日本人・日本ゆかりの奏者が在籍しています。
- 大橋香奈:第1ヴァイオリン・副コンサートマスター
- 宇野由樹子:第1ヴァイオリン
- 冨安美穂:第2ヴァイオリン首席、1995年加入
- 赤坂加奈:第2ヴァイオリン
- 田島綾乃:第2ヴァイオリン
特に冨安美穂さんは1995年に加入した同楽団初の日本人奏者で、現在は第2ヴァイオリン首席を務めています。
また、大橋香奈さんは副コンサートマスターとして第1ヴァイオリン前方で活動しています。
1743年に始まった長い歴史を持つオーケストラの中で、日本人奏者が複数世代にわたって活動している点も興味深いところです。
ゲヴァントハウス管弦楽団をテレビやコンサート映像で見る際には、第1・第2ヴァイオリンで演奏する日本人・日本ゆかりの奏者にも注目してみてください。






