カラヤン&ベルリンフィルおすすめ名盤(CD)

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カラヤンの名盤・おすすめCDを、ベートーヴェン、R・シュトラウス、ブラームス、シベリウス、ショスタコーヴィチなどから厳選して紹介します。カラヤンの最高傑作はどれか、初心者が最初に聴くならどの録音がおすすめか、録音年代による違いも含めて、今聴いても魅力のある代表盤をまとめました。

私が選ぶカラヤンの最高傑作

カラヤンの最高傑作を一つ挙げるなら、私自身は1970年代に収録されたユニテルのベートーヴェン交響曲全集(映像作品)を選びます。

ただし、この記事ではCDの名盤を紹介しているため、CDから一つ選ぶなら、1975~77年にベルリン・フィルと録音したベートーヴェン交響曲全集をおすすめします。

豊かな弦の響き、厚みのある低音、磨き上げられたアンサンブルは、カラヤンとベルリン・フィルの黄金期ならではの魅力です。

※映像作品については別ページで紹介しています。

カラヤン&ベルリンフィルおすすめ名盤(CD)

ベートーヴェン:交響曲全集

1961~62年録音/1963年盤

カラヤンの膨大なディスコグラフィーの中でも、最も重要な録音のひとつです。

ベルリン・フィルとの最初のベートーヴェン交響曲全集で、1961~62年に録音されました。一般には「1963年盤」と呼ばれています。

後年のカラヤンと比べるとオーケストラの響きが引き締まっており、推進力、明快さ、緊張感があります。

重厚さだけで押す演奏ではなく、テンポの流れがよく、ベルリン・フィルの機動力も存分に生かされています。

録音から長い年月が経った現在でも、カラヤンのベートーヴェンを代表する全集として聴く価値は十分にあります。

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初めてカラヤンのベートーヴェンを買うなら、まず候補にしたい全集です。

1975~77年録音

1963年盤と並んで外せないのが、1975~77年に録音されたベートーヴェン交響曲全集です。

1960年代盤から十数年が経ち、カラヤンとベルリン・フィルの関係もさらに深まりました。

その結果、1963年盤よりも弦の響きは豊かになり、低音には厚みが増し、オーケストラ全体がひとつの巨大な楽器のように鳴ります。

特に第7番などでは、ベルリン・フィルの推進力と重厚な響きを同時に楽しむことができます。

1963年盤が明快さと推進力なら、1970年代盤は重厚さと磨き上げられたオーケストラ・サウンド。

カラヤン&ベルリン・フィルの黄金期を聴きたいなら、1970年代盤もぜひ持っておきたい全集です。

この1970年代盤が生まれた時期は、カラヤンとベルリン・フィルの関係が最も充実していた「黄金時代」にあたります。 当時の独特のサウンドや名奏者、世界ツアー、数々の録音、そして1980年代の対立から辞任までの歴史については、 カラヤンとベルリン・フィルが築いた黄金時代 で詳しく紹介しています。

R・シュトラウス:管弦楽曲

カラヤンと特に相性がいい作曲家として、R・シュトラウスは外せません。

「ツァラトゥストラはかく語りき」「英雄の生涯」「ドン・ファン」「死と変容」「メタモルフォーゼン」など、数多くの録音を残しています。

ベルリン・フィルの厚い弦、強力な金管、艶やかな木管。そして大編成のオーケストラをひとつにまとめるカラヤンの能力が、R・シュトラウスでは非常によく生きています。

特に「メタモルフォーゼン」は、華やかな曲とは対照的に、弦楽器の深い響きをじっくり味わえる作品です。

いわゆる「カラヤン・サウンド」を体験したいなら、R・シュトラウスは最優先で聴いてほしい作曲家です。

R・シュトラウス:オーボエ協奏曲(1969年/ローター・コッホ)

ベルリン・フィルの名手を聴くという意味で外せないのが、1969年録音のR・シュトラウス「オーボエ協奏曲」です。

独奏は、当時ベルリン・フィルの首席オーボエ奏者として活躍していたローター・コッホ。

1969年9月、ベルリンのイエス・キリスト教会で録音されました。

コッホのオーボエは柔らかく温かみがありながら、しっかりと芯のある音色が魅力です。

カラヤンというと巨大なオーケストラを豪快に鳴らすイメージがありますが、この作品ではベルリン・フィルの繊細なアンサンブルを楽しむことができます。

当時のベルリン・フィルには、コッホのほか、クラリネットのカール・ライスター、フルートのジェームズ・ゴールウェイなど世界的な名手が在籍していました。

黄金時代のベルリン・フィルの木管を聴くための一枚としてもおすすめです。

シベリウス:交響曲第4番・第5番・第6番・第7番

カラヤンのシベリウスも、ぜひ聴いておきたい録音です。

特に第4番、第5番、第7番は、ベルリン・フィルの重量感のあるサウンドとシベリウス独特の音楽がうまく融合しています。

北欧音楽というと透明感のある軽い響きを想像するかもしれませんが、カラヤンのシベリウスは低弦に厚みがあり、全体的にスケールの大きな演奏です。

交響曲だけでなく、「フィンランディア」「タピオラ」「トゥオネラの白鳥」などの管弦楽作品もおすすめです。

ショスタコーヴィチ:交響曲第10番

ドイツ・オーストリア系の作品とは違ったカラヤンを聴きたいなら、ショスタコーヴィチ交響曲第10番がおすすめです。

カラヤンはこの作品を繰り返し演奏し、1966年と1981年にスタジオ録音を残しました。

さらに1969年にはベルリン・フィルとモスクワで演奏し、客席には作曲者ショスタコーヴィチ本人もいました。

ベルリン・フィルの精密なアンサンブル、鋭いリズム、強烈な金管を存分に味わえる作品です。

カラヤンが20世紀音楽にも強かったことがよく分かる一枚です。

ブラームス:交響曲全集

ベートーヴェンと並んで、カラヤン&ベルリン・フィルの王道といえるのがブラームスです。

こちらもカラヤンは何度も録音しており、年代による違いを楽しめます。

1960年代の録音は比較的引き締まった演奏。1970年代になるとベルリン・フィルの豊かな弦と重厚な低音がさらに前面に出てきます。

特に交響曲第1番や第4番では、ベルリン・フィルの力強さと重厚さを存分に楽しむことができます。

ベートーヴェンが気に入った方が次に聴く全集としてもおすすめです。

プロコフィエフ:交響曲第5番

カラヤンの20世紀作品の中でも、ぜひ聴いておきたいのがプロコフィエフ交響曲第5番です。

ベルリン・フィルの演奏能力の高さが際立ち、複雑なリズムも非常に明快に処理されています。

力強い部分では圧倒的な迫力を聴かせる一方、静かな部分ではベルリン・フィルの繊細な表現力も楽しめます。

ベートーヴェンやブラームスとは違ったカラヤンを知るのに適した一枚です。

ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

プロコフィエフと並んで聴いておきたい20世紀作品が、ストラヴィンスキーの「春の祭典」です。

特に1977年録音では、ベルリン・フィルの精密なアンサンブルと強烈なリズムを楽しめます。

カラヤンというと、滑らかで美しい弦のイメージが強いかもしれません。

しかし「春の祭典」では、鋭いリズムとエネルギッシュなオーケストラを聴かせます。

ビゼー:「アルルの女」「カルメン」組曲(1970年)

クラシック初心者にもおすすめしやすいのが、ビゼーの「アルルの女」と「カルメン」です。

1970年12月、ベルリンのイエス・キリスト教会で録音されました。

「カルメン前奏曲」「ファランドール」など有名曲が多く、長大な交響曲より気軽に楽しむことができます。

そして注目したいのがジェームズ・ゴールウェイのフルートです。

特に「アルルの女」第2組曲のメヌエットでは、ゴールウェイらしい美しい音色を楽しむことができます。

ベルリン・フィルというと強烈な金管や重厚な弦に注目しがちですが、当時の木管セクションにも世界的な名手がそろっていました。

有名曲を楽しみながら、黄金時代のベルリン・フィルの名手も聴ける一枚です。

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(ラザール・ベルマン)

カラヤンの協奏曲録音からおすすめしたいのが、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番です。

独奏はロシア出身の世界的ピアニスト、ラザール・ベルマン。

1975年にベルリンのフィルハーモニーで録音されました。

誰でも一度は耳にしたことがある有名な協奏曲ですが、ベルマンの力強いピアノと、カラヤン&ベルリン・フィルの豪華なオーケストラが組み合わされています。

ベルマンとカラヤンの録音は非常に少なく、その意味でも貴重です。

交響曲以外のカラヤンを聴いてみたい方にもおすすめです。

ワーグナー:「パルジファル」

オペラまで含めるなら、ワーグナーもカラヤンの重要なレパートリーです。

1979~80年に録音された「パルジファル」は、カラヤンの代表的なオペラ録音のひとつです。

ベルリン・フィルの美しい弦と重厚なオーケストラを生かしながら、長大な作品を大きなひとつの流れとして作っています。

交響曲中心に聴いてきた方が、カラヤンのオペラへ進む際にもおすすめです。

R・シュトラウス:「ドン・キホーテ」(ピエール・フルニエ)

協奏的な作品からもう一枚おすすめしたいのが、ピエール・フルニエを独奏に迎えたR・シュトラウス「ドン・キホーテ」です。

1965年にベルリン・フィルと録音されました。

フルニエの気品あるチェロとベルリン・フィルの豊かなサウンドが組み合わさり、巨大な交響詩とはまた違ったR・シュトラウスを楽しめます。

ソリストとオーケストラの対話を楽しみたい方にもおすすめです。

まとめ|カラヤンは作曲家と録音年代で選ぶと面白い

カラヤンは録音数が非常に多いため、「これだけ聴けば十分」という指揮者ではありません。

まず一組選ぶならベートーヴェン。カラヤンらしい豪華なオーケストラを聴きたいならR・シュトラウス。重厚なドイツ音楽ならブラームスやブルックナーがおすすめです。

一方で、ショスタコーヴィチやプロコフィエフといった20世紀作品にも優れた録音があります。

「アルルの女」やチャイコフスキーのピアノ協奏曲なら、有名な旋律が多いためクラシック初心者にも聴きやすいでしょう。

そしてカラヤンの場合、同じ作品を年代を変えて何度も録音しているところが大きな魅力です。

一枚気に入った録音が見つかったら、同じ作品の別年代や、同時期に録音された別の作曲家へ広げてみると、カラヤン&ベルリン・フィルの面白さがさらに分かってきます。

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