ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団に日本人奏者はいる?現在の日本人メンバーを紹介
オランダ・アムステルダムを本拠地とするロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団。
ベルリン・フィル、ウィーン・フィルなどと並び、世界最高峰のオーケストラのひとつとして知られています。
日本では以前から「アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団」という呼び方でも広く知られてきました。
テレビ放送やコンサート映像を見ていて、 「コンセルトヘボウ管弦楽団に日本人奏者はいるの?」 「日本人らしい奏者が映っていたけれど誰?」 と気になった方もいるのではないでしょうか。
2026年現在、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団には、少なくとも6人の日本人現役奏者が在籍しています。
第1ヴァイオリン、ヴィオラ、ティンパニと複数のセクションで日本人奏者が活躍しており、中には副首席やソロ・ティンパニという重要なポジションを務める奏者もいます。
この記事では、現在在籍する日本人奏者6人を紹介します。
| 奏者 | 担当 | 在籍 |
|---|---|---|
| 栗田智子 | 第1ヴァイオリン | 1998年~ |
| 内藤淳子 | 第1ヴァイオリン | 2002年~ |
| 金丸葉子 | ヴィオラ | 2003年~ |
| 小熊冴子 | 副首席ヴィオラ | 2010年~ |
| 田畑音葉 | ヴィオラ | 2025年~ |
| 安藤友洋 | ソロ・ティンパニ | 2017年~ |
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団に日本人奏者はいる?
はい。2026年現在、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団には少なくとも6人の日本人奏者が在籍しています。
第1ヴァイオリンに栗田智子さんと内藤淳子さん、ヴィオラに金丸葉子さん、小熊冴子さん、田畑音葉さん、そしてティンパニに安藤友洋さんが在籍しています。
特に小熊冴子さんは副首席ヴィオラ、安藤友洋さんはソロ・ティンパニという重要なポジションを務めています。
1990年代から在籍するベテラン奏者から2025年に加入した若手まで、幅広い世代の日本人奏者が世界最高峰のオーケストラで活躍しているのが特徴です。
現在在籍する日本人奏者
栗田智子|第1ヴァイオリン
栗田智子(Tomoko Kurita)さんは、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者です。
広島生まれで、3歳からヴァイオリンを始めました。
東京藝術大学で学んだ後、1990年にオランダへ渡り、アムステルダムのスウェーリンク音楽院でヘルマン・クレッバースらに師事しました。
1994年に同音楽院を卒業し、1995年からオランダ放送フィルハーモニー管弦楽団で演奏。
そして1998年9月、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第1ヴァイオリンに入団しました。
室内楽にも積極的に取り組み、2004年に同楽団のメンバーによって結成されたUriël Ensembleにも参加しています。
2026年現在、在籍期間は25年以上となり、現在の日本人メンバーの中でも最も長くコンセルトヘボウ管弦楽団で活動している奏者のひとりです。
内藤淳子|第1ヴァイオリン
内藤淳子(Junko Naito)さんも、第1ヴァイオリンで活躍する日本人奏者です。
東京藝術大学で学んだ後、1996年にオランダへ渡り、ユトレヒト音楽院でヴィクトル・リーバーマンに師事しました。
1997年には日本でO.E.K.ソリスト賞を受賞し、東京・サントリーホールでデビュー。
1998年にはユトレヒト音楽院を最高位の成績で卒業しています。
そして2002年12月、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第1ヴァイオリンに入団しました。
ソリストとしても日本やドイツなどで活動し、岩城宏之さんとも共演。
2014年には、岩城宏之さんを記念して設けられた岩城賞を受賞しています。
金丸葉子|ヴィオラ
金丸葉子(Yoko Kanamaru)さんは、東京生まれのヴィオラ奏者です。
5歳からヴァイオリンを始め、19歳でヴィオラに転向しました。
桐朋学園で学んだ後、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学、フライブルク音楽大学、アムステルダム音楽院などで研鑽を積んでいます。
キム・カシュカシアン、ヴォルフラム・クリスト、今井信子氏ら、世界的なヴィオラ奏者から指導を受けました。
ヨハネス・ブラームス国際コンクールなどでも実績を残し、ソリストとしても活動しています。
2003年にロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のヴィオラ・セクションへ加入しました。
2012年から2013年には、リンブルフ交響楽団で首席ヴィオラ奏者も務めています。
小熊冴子|副首席ヴィオラ
小熊冴子(Saeko Oguma)さんは、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の副首席ヴィオラを務めています。
桐朋学園でヴィオラを学び、その後、ベルリン・ドイツ交響楽団や東京交響楽団などでオーケストラ経験を積みました。
アムステルダム音楽院ではSven Arne Tepl、Marjolein Dispa、今井信子氏らに師事しています。
2008年にはヨハネス・ブラームス国際コンクールで入賞。
その後、アムステルダムのヴィオラ・コンクールで優勝し、2010年9月にコンセルトヘボウ管弦楽団へ副首席ヴィオラとして入団しました。
公式プロフィールでは現在もAssociate Solo Violaとして掲載されており、ヴィオラ・セクションを支える重要なポジションを務めています。
田畑音葉|ヴィオラ
田畑音葉(Otoha Tabata)さんは、岡山県出身の若手ヴィオラ奏者です。
10歳でロンドンにおいてソリストとしてデビューし、その後、世界各地で演奏活動を行ってきました。
イギリスの名門イェフディ・メニューイン・スクールで学び、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックでは学士・修士課程を優秀な成績で修了しています。
今井信子氏からも個人的に指導を受けています。
国際コンクールでも実績を重ね、2021年のWindsor Festival International String Competition、2024年のヨハネス・ブラームス国際ヴィオラ・コンクールでそれぞれ第3位を獲得しました。
2023年から2025年まではミュンヘン・フィルのオーケストラ・アカデミーに在籍。
そして2025年2月、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のヴィオラ・セクションに加入しました。
今回紹介する日本人メンバーの中では最も新しい加入者で、今後の活躍にも注目したい奏者です。
安藤友洋|ソロ・ティンパニ
安藤友洋(Tomohiro Ando)さんは、1991年東京生まれのティンパニ奏者です。
小学校のオーケストラで10歳から打楽器を始め、その頃から交響楽団のティンパニ奏者になることを目指していました。
コンセルトヘボウ管弦楽団の奏者から学ぶため、アムステルダム音楽院へ進学。
Nick Woud、Mark Braafhart、Bence Majorら、コンセルトヘボウ管弦楽団の奏者から指導を受けました。
学士課程修了後にはティンパニ専攻の修士課程へ進み、Marinus Komst氏からも個人指導を受けています。
その後、アーネム・フィルハーモニー管弦楽団で首席ティンパニ奏者を務めました。
そして2017年、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のソロ・ティンパニ奏者に就任しました。
現在はオーケストラで演奏するだけでなく、アムステルダム音楽院でティンパニの指導も行っています。
オーケストラ後方に配置される楽器ですが、ティンパニは大編成作品では非常に重要な役割を担います。 テレビ放送などで演奏中に映る機会も多く、コンセルトヘボウ管弦楽団を映像で見た際に安藤さんに気付く人もいるかもしれません。
ヴィオラには日本人奏者が3人在籍
現在のロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団で特に目を引くのが、ヴィオラ・セクションに日本人奏者が3人在籍していることです。
金丸葉子さん、小熊冴子さん、田畑音葉さんの3人が在籍し、小熊さんは副首席ヴィオラを務めています。
世代も異なり、2003年入団の金丸さん、2010年入団の小熊さん、2025年入団の田畑さんと、日本人ヴィオラ奏者が長年にわたって同楽団で活躍してきたことが分かります。
日本人奏者が6人も活躍する世界最高峰のオーケストラ
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団には、第1ヴァイオリン2人、ヴィオラ3人、ティンパニ1人の日本人奏者が在籍しています。
しかも1998年に加入した栗田智子さんから、2025年加入の田畑音葉さんまで、複数の世代にわたって日本人奏者が継続的に在籍しています。
世界中から優秀な演奏家が集まるトップオーケストラで、これだけ多くの日本人奏者が正団員として活動しているのは興味深いところです。
テレビ放送や来日公演などでコンセルトヘボウ管弦楽団を見る機会があれば、それぞれのパートで活躍する日本人奏者にも注目してみると、演奏をさらに楽しめるかもしれません。
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とは
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団は、1888年にオランダ・アムステルダムで創設されたオーケストラです。
本拠地は、世界有数の音響を持つコンサートホールとして知られるコンセルトヘボウです。
日本では「アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団」という名称でも長年親しまれてきました。
ウィレム・メンゲルベルク、ベルナルト・ハイティンク、リッカルド・シャイー、マリス・ヤンソンスら歴代の名指揮者とともに、独自の豊かな響きを築いてきました。
現在はクラウス・マケラと緊密な関係を築いており、2027年から首席指揮者に就任する予定です。
まとめ
2026年現在、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団には、少なくとも6人の日本人現役奏者が在籍しています。
第1ヴァイオリンには栗田智子さんと内藤淳子さん、ヴィオラには金丸葉子さん、小熊冴子さん、田畑音葉さん、ティンパニには安藤友洋さんが在籍しています。
特に小熊冴子さんは副首席ヴィオラ、安藤友洋さんはソロ・ティンパニという重要なポジションを務めています。
世界最高峰のオーケストラの中で、6人もの日本人奏者がそれぞれ重要な役割を担っていることは、日本のクラシックファンにとっても注目したいポイントです。
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団をテレビや映像、コンサートで見る機会があれば、ぜひ日本人奏者にも注目してみてください。





