サイレントバイオリン初心者はどれを買うべき?夜でも弾けるおすすめ3選と失敗しない選び方

まずは具体的なサイレントバイオリンのイメージを見たい方はこちら。
「バイオリンを始めたいけど、マンションで音は出せない…」「仕事が終わって練習できるのは深夜だけ…」――そんな大人の初心者にとって、サイレントバイオリン(電子バイオリン)はほぼ唯一の現実的な選択肢と言ってもいい存在です。
この記事では、これからバイオリンを始めたい大人の初心者向けに、サイレントバイオリンの仕組みから、失敗しない選び方、初心者におすすめのモデルまで、じっくりわかりやすく解説します。
- マンション・アパート住まいで生バイオリンの音が出せない
- 仕事や家事の関係で練習できるのが主に夜という方
- まずは独学でバイオリンを始めてみたい大人・シニアの方
- サイレントバイオリンに興味はあるけど、どれを買えばいいかわからない
- 「安物を買って失敗したくない」という慎重派の方
このページの目次
サイレントバイオリンとは?普通のバイオリンとの違い
生バイオリンより音量がグッと小さいから夜でも安心
サイレントバイオリンは、見た目こそバイオリンですが、内部にピックアップや簡易アンプが入った電子楽器です。弓で弦をこすると生音もわずかに出ますが、普通のバイオリンよりかなり小さな音量になります。
さらに、ヘッドホンやイヤホンを接続すれば、自分の耳にはしっかり聞こえるのに、周囲にはほとんど音が漏れないという状態を作れます。集合住宅や夜の練習にはこれが大きなメリットです。
ボディが「フレーム構造」で軽く・扱いやすい
普通のバイオリンは木製の共鳴胴があり、そこに音が響いて豊かな音色が生まれます。一方、サイレントバイオリンは、共鳴胴の代わりにフレームだけのシンプルな構造になっているモデルが多く、軽量で扱いやすいのが特徴です。
フレーム構造のメリットは、
- 取り回しがしやすく、狭い部屋でも弾きやすい
- 旅行や出張先にも持って行きやすい
- デザインもスタイリッシュなものが多い
という点です。練習のハードルをできるだけ下げたい初心者には大きな利点になります。
「完全無音」ではないけれど、現実的には十分静か
よく勘違いされますが、サイレントバイオリンは完全無音ではありません。生音は小さいながらも出ますし、床や壁を通して振動が伝わることもあります。
とはいえ、普通のバイオリンと比べれば音量はかなり小さく、テレビを小さめの音量でつけている程度と感じる方も多いです。防音室レベルの静けさを期待するとガッカリしますが、「集合住宅で現実的に許容される範囲」であれば十分使える楽器です。
サイレントバイオリンは初心者に向いている?向いていない?
向いている人:音の問題でバイオリンをあきらめていた人
サイレントバイオリンが特に向いているのは、次のような人です。
- マンション・アパート・団地など集合住宅に住んでいる
- 練習できる時間帯が主に夜~深夜
- 防音室を作る予算もスペースもない
- まずは趣味として気軽にバイオリンを楽しみたい
これらに当てはまる方は、生バイオリンだと練習場所に困ってしまいますが、サイレントバイオリンなら「音の問題」をかなり解決してくれます。
向いていない人:響きや生音にこだわる上級志向の人
一方で、サイレントバイオリンがあまり向いていないのは、
- クラシックの生音の響きにこだわりたい
- 将来はオーケストラやコンクールも視野に入れている
- ホールでの演奏会を前提にして練習したい
といった本格志向の方です。この場合、サイレントはあくまで「練習用サブ楽器」と割り切り、メインはアコースティックバイオリンにするほうが良いでしょう。
初心者が絶対失敗しないサイレントバイオリンの選び方
① 価格帯は「3〜7万円」を目安にする
あまりに安いサイレントバイオリンは、
- ノイズが多い
- チューニングが安定しない
- 弓や付属品が粗悪で練習しづらい
といったリスクが高くなります。
最初の1本であれば、充実したセットで3〜7万円程度のモデルを選ぶと、音質・安定性・耐久性のバランスが良く、ストレスなく練習しやすくなります。
② 重量は「600g前後」を目安にする
バイオリンは肩と顎で支える楽器なので、重量が重いほど首・肩・背中への負担が大きくなります。特に大人から始める初心者は、重い楽器だとすぐ疲れてしまい、練習が続きにくくなります。
サイレントバイオリンを選ぶ時は、600g前後をひとつの目安にすると安心です。可能であれば、スペック表で重さを確認しておきましょう。
③ 付属品が揃った「初心者セット」がおすすめ
バイオリンを始めるには、本体以外にも次のようなアイテムが必要です。
- 弓(ボウ)
- 松脂
- 肩当て
- チューナー
- ケース
- ヘッドホン(サイレントの場合)
ひとつひとつ別で揃えることもできますが、初心者の方には「必要なものが一式そろった初心者セット」をおすすめします。届いたその日からすぐに練習が始められ、楽器選びで悩む時間も減らせます。
初心者向け|サイレントバイオリンおすすめ3選
ここからは、これからサイレントバイオリンを始めたい初心者向けに、バランスの良いおすすめモデルを3つご紹介します。
| モデル | 特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|
| ヤマハ系サイレントバイオリン | 音質・安定性・信頼性のバランスが良い定番モデル | できるだけ失敗したくない初心者/長く使いたい人 |
| カルロジョルダーノ系入門セット | コスパ重視で必要な付属品が一式そろう初心者セット | まずは予算を抑えて始めたい人/練習用サブ楽器が欲しい人 |
| デザイン性重視のフレームタイプ | スタイリッシュな見た目で軽量なモデル | 見た目のカッコよさも重視したい人/ステージ映えを狙いたい人 |
どのモデルを選ぶにしても、「音の静かさ」「重さ」「付属品の充実度」の3点をしっかりチェックしておくと失敗が少なくなります。
サイレントバイオリンと生バイオリン、上達スピードは違う?
サイレントだけだと「響きの感覚」は身につきにくい
サイレントバイオリンはあくまで電子楽器なので、ホールで響くような生バイオリン特有の豊かなサウンドは再現しきれません。そのため、
- 弓の圧力による音色の変化
- 楽器全体が共鳴する感覚
といった部分は、生バイオリンと比べるとどうしても違いが出ます。
「普段はサイレント+ときどき生」という併用スタイルがベスト
とはいえ、基礎的な運弓や左手のポジション練習、リズム・音程のトレーニングについては、サイレントバイオリンでも十分に行えます。
理想的なのは、
- 普段の練習:サイレントバイオリンで静かにコツコツ
- 月に1~数回:スタジオや教室・カラオケボックスなどで生音を確認
という「普段はサイレント/時々生バイオリン」の併用スタイルです。これなら音の問題も解決しつつ、生楽器としての感覚もしっかり身につけていけます。
サイレントバイオリンで夜に練習するときのコツ
床の振動対策にマットやラグを敷く
どんなに静かな楽器でも、椅子や足元を伝って階下に振動が伝わることがあります。気になる場合は、
- 厚手のラグやジョイントマットを敷く
- 椅子の脚にクッションやカバーを付ける
といった対策をしておくと安心です。
30分×2回など「短時間×高頻度」を意識する
バイオリンは一度に長時間弾くよりも、短時間の練習をこまめに積み重ねた方が上達が早いと言われています。
例えば、
- 朝に10~15分の基礎練習
- 夜に20~30分の曲練習
といったイメージで、無理のない範囲で楽器に触る回数を増やしていくと、音程やボウイングが安定してきます。
初心者が一緒に揃えておきたい周辺アイテム
サイレントバイオリンと合わせて、次のようなアイテムも用意しておくと練習がスムーズです。
- チューナー(スマホアプリでもOK)
- メトロノーム機能(アプリかチューナー一体型)
- 予備の弦セット
- 肩当て(自分の体格に合うもの)
- 長時間つけても疲れにくいヘッドホン
特にチューナーとメトロノームは、正しい音程とリズム感を身につけるための必須アイテムです。早めに用意しておきましょう。
まとめ|サイレントバイオリンは「音の問題」であきらめていた人の味方
サイレントバイオリンは、
- 音量をかなり抑えられる
- ヘッドホンで自分だけ大きな音で聴ける
- マンションや夜の練習に強い
という点で、大人の初心者にとって非常に頼もしい存在です。
もちろん、生バイオリンのような豊かな響きをそのまま再現できるわけではありませんが、「まずは静かに、気兼ねなく練習を始める」という目的にはぴったりの楽器です。
バイオリンに興味はあったけれど、音の問題であきらめていた方は、ぜひサイレントバイオリンをきっかけに一歩踏み出してみてください。深夜の静かな時間に、ヘッドホン越しに自分だけの音を聴きながら弾く時間は、きっと贅沢なひとときになるはずです。
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