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Eテレ「クラシック音楽館」 シャニ指揮ミュンヘン・フィル、マーラー「交響曲第1番「巨人」」

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2026年9月6日、NHK Eテレの「クラシック音楽館」で、ラハフ・シャニ指揮、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏が放送予定です。

今回の中心となるのは、ベートーベンの「ピアノ協奏曲第1番」と、マーラーの「交響曲第1番『巨人』」。古典派からロマン派へ向かうベートーベンの若々しい作品と、巨大なオーケストラによって独自の世界を描き出すマーラーという、性格の異なる2作品を楽しめるプログラムです。

ピアノ独奏には、韓国を代表する世界的ピアニストのチョ・ソンジンが登場します。ラハフ・シャニとミュンヘン・フィル、そしてチョ・ソンジンがどのような音楽を作り上げるのか注目です。

今回の主な曲目と聴きどころ

ベートーベン「ピアノ協奏曲第1番」

ベートーベンの「ピアノ協奏曲第1番」は、若きベートーベンの明るさや勢いを感じさせる作品です。後年の交響曲に見られるような重厚さとはやや異なり、モーツァルトやハイドンの影響を残しながらも、すでにベートーベンらしい力強さが随所に現れています。

第1楽章では、まずオーケストラが堂々と主題を提示し、その後ピアノが加わります。ピアノとオーケストラが単純な「伴奏と独奏」の関係ではなく、ときには競い合い、ときには受け答えをするように音楽を進めていくところが大きな魅力です。

第2楽章では一転して穏やかな世界が広がり、ピアノの美しい歌い回しをじっくり楽しめます。そして第3楽章では軽快なリズムとともに音楽が活気を取り戻し、華やかなフィナーレへ向かいます。

主題がどのようにピアノとオーケストラの間を行き来するのか、またチョ・ソンジンが細かな音の表情をどのように作るのかに注目すると、この協奏曲の面白さがより分かりやすくなります。

マーラー「交響曲第1番『巨人』」

マーラーの「交響曲第1番」は、静寂の中から少しずつ巨大な世界が立ち上がってくるような作品です。自然の音、舞曲、葬送行進曲、激しい闘争など、まるで一本の映画を見るように場面が大きく変化していきます。

第1楽章の冒頭は非常に静かです。遠くから聞こえてくるような音や鳥の声を思わせるフレーズが現れ、やがて音楽が次第に生命力を増していきます。この「何もないところから世界が生まれてくる」ような感覚は、マーラーならではの魅力です。

第2楽章では力強い舞曲が登場し、第1楽章とはまったく異なる土俗的でエネルギッシュな雰囲気になります。

特に有名なのが第3楽章です。童謡「フレール・ジャック」として知られる旋律が短調に変えられ、コントラバスによって静かに演奏されます。どこか不気味でありながらユーモラスでもある、マーラー独特の葬送行進曲です。

そして終楽章では、それまで蓄えられていたエネルギーが一気に爆発します。金管楽器や打楽器を含む大編成オーケストラが鳴り響き、最後は圧倒的なクライマックスへ向かいます。

ミュンヘン・フィルの厚みのある響きと、ラハフ・シャニがこの巨大な作品をどのように組み立てるのかは、今回の放送でも特に注目したいところです。

今回の放送で注目したいポイント

今回の放送では、同じオーケストラでも作品によって響きが大きく変化するところに注目すると面白いでしょう。

ベートーベンでは、比較的コンパクトな編成の中でピアノとオーケストラの細かな対話が重要になります。一方、マーラーでは大規模なオーケストラ全体を使い、非常に幅広い音色とダイナミックレンジが要求されます。

ラハフ・シャニがこうした性格の違う作品をどのように描き分けるのかも見どころです。

またベートーベンでは、チョ・ソンジンのピアノにも注目です。華やかな技巧だけでなく、オーケストラとの呼吸や、弱音での繊細な表現などにも耳を傾けてみると、協奏曲ならではの楽しさを味わえるでしょう。

演奏家・オーケストラ

指揮:ラハフ・シャニ

ラハフ・シャニはイスラエル出身の指揮者・ピアニストです。指揮だけでなくピアニストとしても活動しており、オーケストラと鍵盤楽器の両方を深く理解している音楽家として知られています。

比較的若い世代の指揮者ながら、ヨーロッパの主要オーケストラとの共演を重ねており、近年ますます存在感を高めています。今回のようにピアノ協奏曲と大規模な交響曲が並ぶプログラムでは、ピアニストとしての感覚と指揮者としての構成力の両方にも注目したいところです。

管弦楽:ミュンヘン・フィル

ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団は、ドイツ・ミュンヘンを代表する名門オーケストラのひとつです。

長い歴史を持ち、特にブルックナーやマーラー、リヒャルト・シュトラウスなど、ドイツ・オーストリア系の大規模なオーケストラ作品では重要な存在として知られてきました。

低弦や金管を含めた厚みのある響きは、マーラーのように巨大な音響を必要とする作品とも相性がよく、「交響曲第1番『巨人』」でどのようなサウンドを聴かせるのか期待されます。

ソリスト:チョ・ソンジン

チョ・ソンジンは韓国出身のピアニスト。ショパン国際ピアノコンクールで優勝して世界的に注目され、その後はヨーロッパを中心に主要オーケストラや指揮者との共演を重ねています。

力強さを前面に押し出すタイプというより、透明感のある音色や緻密な構成、細部まで丁寧に整えられた演奏が大きな特徴です。

今回演奏するベートーベンの「ピアノ協奏曲第1番」は、技巧的な華やかさと同時に、オーケストラとの細かな対話が重要になる作品です。チョ・ソンジンの端正なピアノとミュンヘン・フィルの響きがどのように重なるのか、今回の放送の大きな聴きどころになりそうです。

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